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読書日記h1

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本が好きなことの幸せ

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第13回講談社ノンフィクション賞受賞。主人公峰夫は著者の妻(日系3世)の祖父である。
明治以来の人口増加の結果、余情人口のはけ口として海外に送り出されていた移民は、
「棄民」であったともいえる。「ブラジルはコーヒーと言う金のなる木があるそうじゃ。帰ってくるときはお大尽じゃ。」1913年広島。峰夫とその妻、弟の3人の旅は始まった。
地球の反対側ブラジルへ1万7千キロ。希望に満ちた国であるはずのブラジルは、移民にとって日本では想像もしていなかった過酷で受難に満ちていた。
ブラジルでの生活は困難を極めた。荒地を開墾しても思うように農作物は育たず、コーヒー農園で働いても、仕事がきつい割には、収入が少なく転々と居住地を変えた。

広島、長崎の原爆投下と無条件降伏は、信じられない出来事だった。
峰夫たちがブラジルの地を踏んで、32年もの月日が流れていた。
窮状を訴える故郷、広島からの家族の便りにも充分に応えられなかった。
今更帰国しても、家も仕事も無くブラジルに永住する決意をする。
サンパウロは日系人・白人・黒人がひしめき合う世界各国から多くの人が、移住して形成された国である。

最後に10年の月日を費やし、膨大な資料を読破し、ブラジル移民の本当の姿を現地を辿り
一冊の本にされた著者に、敬意を表します。
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by huutyann1 | 2008-10-16 08:36 | Comments(0)