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読書日記h1

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本が好きなことの幸せ

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友達と浜辺で胡坐をかいてただ、海に面していた。
あの撤撹色のなめらかな、腹をみせて、砕ける波は攪乱であり怒号であったものが、次第に怒号は
ただの叫びに、叫びはいづれささやきに変わってしまう。
大きな白い奔馬は小さな白い奔馬になり、やがてその逞しい横隊の馬身は消え去って、最後に蹴立てる
白い蹄だけが渚に残る。
この稀いあわただしい波の重複の果てに、かの青く凝結したもの、それこそは海なのだ......。

彼はご門跡の法話を聞いた。
昔の唐の国の元暁という男についてだった。
 名山高嶽に仏道をたづねて歩くうち、たまたま日が暮れて、塚の間に野宿をした。
 夜中に目を覚ましたところ、ひどくのどが渇いていたので、手を差し伸べてかたわらの穴の中の水を
 すくって飲んだ。
 こんなに清らかで冷たくておいしい水はなかった。
 また寝込んで朝になって目が覚めたとき、曙の光が夜中に飲んだ水の在所を照らし出した。
 それは思いがけなくも、ドクロの中に溜まった水だったので、元暁は吐き気をもようした。

しかしそこで彼が悟ったことは、心が生ずれば即ち種々の法を生じ、心を滅すれば即ちドクロ不二なり
と言う、真理だった。
 
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by huutyann1 | 2009-02-22 18:16 | Comments(0)