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読書日記h1

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本が好きなことの幸せ

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 83歳のエデイは一瞬の事故であっけなく死んだ。
 妻に先立たれ、子どももいない。
 仕事も希望通りではなかった。
 彼の人生は何の意味もなかったのか.......。
 しかしその死は本当の終わりではなかった。
 この物語は彼の終わり「死」から始まる。
 天国で彼は5人の人物と会う。
 その中には死んだことさえ知らなかった人も居た。
 しかし、自分が死んでみて初めて不思議なつながりを感じる。
 「世の中には脈絡のないものはない。一人ひとりの人生を切り離すことは出来ない。
 吹く風をひと吹きひと吹き切り分けられないのと同じように。」
 
 この小説はフィクションであるが主人公のエデイは実の伯父で、伯父の話からヒントを得て小説にしたもの。
 モリーの人生訓
    「死んで人生は終わる。つながりは終わらない。」
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by huutyann1 | 2010-03-22 08:49 | Comments(0)
 
 歳月が人の体と心に容赦なく傷んだ傷痕は、人の死とともに消えていく。
 個個人の死滅によって生身の物事は確実に忘れられていく。
 残るのは血の通わない歴史でしかない。
 三たび海峡を渡ることが、非常な歳月の力に抗う唯一の道であり傷跡を
 永遠に残し、死んだ同胞たちの血と涙と労苦を生かす行為だと信じた。
 初めて海峡を渡ったのは、17歳で昭和18年10月、強制徴用日本へ。
 造船所で働く約束だったのに、連れて行かれたのは炭鉱であった。
 事実上、刑務所のような狭い汚い興和寮に入れられ、過酷な労働を強いられる。
 ガス突出・落盤・トロッコの爆走・リンチで多勢の朝鮮人が死んだ。
 脱走を試みたものは捕らえられリンチで死んだ。
 「三たびの海峡」は優れた反日小説である。と言うより日本人によって朝鮮半島
 側から描かれた知日小説である。
 主人公は戦後日本に帰り40年後に炭鉱での生活を見つめなおし、自分なりに整理する為であった。
 
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by huutyann1 | 2010-03-08 09:17 | Comments(0)