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読書日記h1

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本が好きなことの幸せ

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45歳で当てのない托鉢行脚の旅に出てしまった。

その後は約8年間、行乞から得られる米や喜捨銭、木村緑平をはじめとする友からの援助などに支えられながら、西日本を中心としてほぼ日本全国を旅した後、山口は小郡の其中庵(ごちゅうあん)、湯田の風来居(ふうらいきょ)と移り住み、最後は四国松山の一草庵(いっそうあん)で本人の希望通り「ころり往生」した。享年58歳(昭和15年没)。

托鉢僧のなりはしているものの、時折羽目を外して、ただ酒を飲むは芸者と騒ぐわで、俳句仲間に多大な迷惑をかける、言うなればだらしない男であった。それなのになぜか多くの人に好かれ金銭の援助もあって、しかもその中で珠玉のような俳句を残した。

彼の俳句は自由律に属し、季語や字数にとらわれない特徴がある。そしてそこには人間の性(さが)が赤裸々に表れている。

すべつてころんで山がひつそり
また見ることもない山が遠ざかる
松はみな枝垂れて南無観是音
分け入つても分け入つても青い山
鉄鉢の中へも霰

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山へ空へ摩訶般若波羅密多心経
水音の絶えずして御仏とあり
ほろほろほろびゆくわたくしの秋
生死の中の雪ふりしきる
おちついて死ねそうな草萌ゆる
濁れる水の流れつつ澄む
風の中おのれを責めつつ歩く


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by huutyann1 | 2016-03-24 17:56 | Comments(0)